* The Second day *





**朝

[ 爽やかな朝…のハズ ]

ア: 朝だよーーーーっ!!(フライパンとおたまを打ち鳴らす)
ル: っせェなァ…いちいちそんなんやらなくても起き、
???: ハーッハッハッハ、ハーーッハッハッハ!
ナ: 何事ですの!?
ティ: あの声…まさか!
???: そう! 私は六神将薔薇の
ガ: 朝っぱらから元気だなー…鼻垂れディスト。
ジェ: …死神だろ?
ディスト(以下:ディ): ムキーーッ! 薔薇だと言っているでしょう!
ガ: で、鼻垂れディストが何の用だ?
ディ: 人の話を…って、あなたにそんな事を言われる筋合いはありませんよ! ジェイドならともかく!!
一同: (ジェイドならいいのか…?)
ガ: いずれにせよ、こっちとしては朝っぱらからアンタに用はないんで、とっとと帰って出直してきな。
ディ: ムキーーーーーッ!! もう怒りましたよ! 覚悟なさい!
ル: 皆、来るぞ!


[ 戦闘(サプライズ)  ]

ジェ: え!? 戦うんですか?
ガ: 朝から女性陣こき使う事もないだろ。
ジェ: お…あ、あなた剣は…っ!
ガ: まァ…何とかなるさ!
ティ: 来るわよ、注意して!
ディ: ハーッハッハッハ、覚悟なさいジェイド!
ガ: ジェイド! イメージを、手の中に槍をイメージしなさい!!
ジェ: っ……!
ル: ティア!
ティ: ……フォースフィールド!
ガ: くっ…瞬迅槍!
ジェ: 頼む……っ、弧月閃!
ディ: 痛っ!(ベシッ) アイタッ!(ビシッ)←柄が当たる
ル&ティ: ……。
ディ: …な、なかなかやりますね…しかしそれでこそ倒しがいがあろうというもの! 覚えていなさい、次こそは…
ガ: 長い! 早く消えろ!!
ディ: あなたは黙っていなさい! 私はジェイドに…
ジェ: ディスト。
ディ: な、何です?
ジェ: 殺されたくなかったら今すぐ消えろ。
ディ: …!!! お、覚えていなさーーーいっ!!(逃)
一同: ……。
ガ: …お疲れ、ジェイド。
ジェ: あなたこそ……どうなるかと思ったよ。


[ 改めて、爽やかな朝 ]

ナ: 本当にしつこい輩ですわね。
ア: ほーんとっ! やんなっちゃう!
イ: 彼の場合、私怨で動いていますからね…厄介です。
ア: これだったら、主席総長の命令に忠実なリグレットとかの方がまだマシだよ。
ナ: そうですわね…あら、ルークもティアも、何を考え込んでいますの?
ル: へ? あ、あァ…さっきの戦いの時さ、ジェイドとガイが…
ティ: あ、わっ、私朝食の用意をするわね! ルーク、手伝ってちょうだい!
ル: お、おいティア!
ティ: 手伝ってくれるわよね?
ル: ……あ、あァ…。
ティ: じゃあ、行きましょう。
ナ: ……何だったのでしょう?
ア: さーね。
イ: ……。
ア: それにしても大佐ァ、さっきのディストとの戦いで、どーして譜術でドカーンってやらなかったんですかァ?
ジェ: え、あー…それはですね…ディスと相手ならそこまでせずとも…
ア: えーっ! めっずらしーい、いつもなら問答無用でドカーン! なのに。
ジェ: ……手厳しいですねェ。
ガ: ディストも本気じゃなかったからな。こっちも殊更手の内を見せる事はないって事さ。そうだろ、旦那?
ジェ: えェ…ガイの言う通りです。
ナ: そうですわね。敵もまだ、何か切り札を隠していないとも限りませんし。
ア: そっかーそういえばそうだよね。
ガ: そうそう。さ、お喋りはこの辺にしてルーク達の所へ行くとしようか。
ア: わーいv 朝ごはん朝ごはーんv
イ: …ジェイド、ガイ。
ガ: ん? どうした、イオン?
ジェ: 体調でも悪いのですか?
イ: …いえ…その、二人とも無理はしないようにして下さいね。それと、恐らくティアは気付いています。
ジェ: !!!?
ガ: ……流石。
イ: 他言はしません。…頑張って下さい。
ジェ&ガ: ……。





**夕方

[ 今日は宿です ]

ル: …本当に気のせいなのかな…。
ティ: 気のせいよ! ほら、二人とも近くにいたし、技もほとんど同時だったじゃない!
ル: う〜ん…でもなァ…。
ガ: どうしたんだ?
ル: ん? あァ、ガイか。
ガ: 何だよ、俺じゃ不満か?
ティ: あ、あの、ガイ…大佐は?
ガ: さあ…部屋で小難しい本でも読んでるんじゃないか?
ティ: …そ、そう。
ル: あ、そーだ。丁度よかったよ、訊きたい事があるんだ。
ガ: 珍しいな改まって。何だよ?
ル: あー…大した事じゃないんだけどさ、朝、ディストとの戦いあったろ? あん時…
ティ: もう! まだ言ってるのルーク!
ガ: いいよティア。…で、ディストがどうした?
ル: いや、ディストはどうでもいいんだけど…あの戦いの時さ、お前、ジェイドの技使わなかったか?
ガ: ……。
ティ: ああ…。
ガ: …よく判ったなァ…驚いたよ。
ル&ティ: え?
ガ: 実は最近ジェイドの奴に槍での戦い方習っててさ、ついつい…。
ル: へー…頑張ってんな、お前。
ティ: ええ!?
ル: って事はさ、ジェイドがお前の技使ったのも…
ガ: そ、逆もまた然り、ってヤツさ。
ル: そっかそういう事だったのかー。ティアにも話したんだけどさ、こいつ"気のせいだ"の一点張り。強情だよなァ。
ティ: っ、ルークっ!
ル: わわわっ、ゴメンって!
ティ: もう…。
ガ: ははは、ティアは優しいな。
ル&ティ: え?
ガ: 君の予想は間違ってないよ、って事。
ティ: え、え、え?
ガ: じゃあ俺は戻るから。
ティ: あ、ちょっ…行っちゃった。
ル: なァ、何の話?
ティ: ……何でもありません!





**夜

[ 引き続き宿ですよ ]

ジェ: …今、何つった?
ガ: ティアはやっぱり気付いてた、って言った。
ジェ: …言ったのか?
ガ: 言った。
ジェ: ……隠しとく意味は?
ガ: まだルークとアニスとナタリアとミュウがいるだろ。
ジェ: そういう事を言ってんじゃねェよ!
ガ: 落ち着けってジェイド。
ジェ: …アンタそればっかだな…。
ガ: 毎回乗せられるあなたもあなたでしょう?
ジェ: …はァ…。
ガ: イオン様も気付いておられたし、時間の問題だとは思いますよ。幾らなんでも、本当にずっと隠し通せるとは思っていませんから。
ジェ: 元に戻る方法に心当たりは?
ガ: いいえ、全く。
ジェ: お手上げかァ…。
ガ: ま、どうにかなるでしょう。明日目覚めたら全て元通りかもしれませんし。
ジェ: だといいんだがな。
ガ: ……ところで、ずっと気になっていたのですが、
ジェ: 何だよ。
ガ: この状態だったら、どっちが上でしょうね?
ジェ: っ………いっぺん死ね!!


[ その頃 ]

イ: …そうですか、やはり…。
ティ: どうしたらいいのか…もう、私には判りません。
イ: 取り敢えず、彼らが隠そうとしている以上僕らも表立って騒ぐべきではないでしょう。或いは、時間が解決してくれるかも知れません。
ティ: …そう、ですか。判りました、他言はしません。
イ: …大事にならないよう、願いましょう。


[ 更にその頃 ]

ア: あの二人にも困っちゃうなもおー。
ナ: あの二人?
ア: 大佐とガイだよ。ナタリア…もしかして気付いてないの?
ナ: あの二人がどうかしましたの?
ア: あーーー…ゴメン、今のナシ。ナタリアはそのままでいて。
ナ: …? 何ですの…変なアニス。
ア: ……はァ…。








The Third day